貴船神社には本宮というメインとさらにその奥、その名の通り「奥宮」があります。
華やかな本宮とは違って、一気に神秘的な雰囲気が出てきます。
パワースポットとしては、明らかに一段上。それもそのはず、恋愛成就をお参りで果たした
和泉式部関連の伝説や、それこそ、「丑の刻のお宮参り」とはここのこと。
全体的に情念、というか気合いが違います!
まず、本宮と奥宮の間にある「結社(ゆいのやしろ)」。
縁結びのパワースポットを求めるなら、本宮ではなく、むしろここに行かないと意味がないかもしれない。
ここで祀れているのは「イワナガヒメノミコト」。妹の結婚話に、
父が「じゃあ姉のイワナガヒメノミコトも一緒にもらってください」と言ったところ、
先方に、「いや、妹だけでいいです!」と断られ、それを恥じ、
「吾、ここに留まりて人々に良縁を授けよう」といったのが始まり。
心広い! 普通恨んでしまいがちなのに、逆に自分のような人(神?)が
これ以上増えないように、という心遣い。まさに御仏のような、いや神です。
このあたりの話、「古事記」で詳しく書いております。↓こちらの本に詳しいです。
京都にいると祀ってる神様がいろいろ出てくる。そういうのをわかりやすく整理できるいい本。
ち、ちなみに「イワナガヒメノミコト」、この本の中でめちゃくちゃブサイクに描かれてます。。
まー断られた神だから。。絵的にはそういう表現になっちゃいますよね。。
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以来、縁結びの神、「恋を祈る神」としての信仰が厚いとのこと。そりゃごもっともだ。
和泉式部が祈願したのもこちらの神様。縁結びのパワースポットを求めてる人は
ぜひぜひ、本宮だけで帰らず、こちらの「結社(ゆいのやしろ)」まで足を伸ばしてください。
さらに進むと「相生の大杉」。別名「夫婦杉」。根元が一つになっている珍しい杉です。
樹齢1000年以上。あちこちに縁結びパワースポットらしい見どころがあります。
奥宮への参道は本宮のにぎわいがウソのようにひっそりとして静謐な感じ。心休まるなーと
思いつつも、丑の刻参りで、ロウソクを頭にさして、白装束の帯が地面に付かないスピード
(藁人形を五寸釘で売ってるところを見られたら、そのぐらいスピードで逃げないと
いけなかったらしい)で走ってる人いたんだろーなーと思うと複雑な気分。
続いて「思ひ川」。もともとは「御物忌川(おものいみがわ)」で、参詣する際の
禊をする川でしたが、和泉式部が恋の成就を祈ったところから「思ひ川」と呼ぶように。
あの手この手のイメージ作り、サスガっす。
「つつみヶ岩」。貴船石と言われるそうです。このあたりが大昔、海底火山だったことを証明する
とのこと。そうなんだ!? そりゃすごい。
奥宮の神門。いよいよここから奥宮ってことなんですかね。
入ってすぐまたまた寄り添うように生える「連理の杉」。これもパワースポットのなせるワザなのでしょうか!
本宮に比べ、ぐっと自然の神秘性がアップした感があります。ここは確かに気持ちいい空間。
拝殿から本殿をのぞむ。きらびやかさはないけど簡素な感じがいいすねー。
権地。って権地ってなに? 神社ってあんまり説明してくれないよなー。
自分の国の宗教だからもっといろいろ知りたいけど、あんまり身近に情報がない。
神道ってあんまり教えたくない感じなのかな。
「御船形石」。貴船神社のはじまりは、天武天皇の母、玉依姫(たまよりひめ)が、黄船(きふね)
に乗って淀川、鴨川、賀茂川を上り、ここに社を建てたのがはじまりとのこと。
そして、その貴船のまわりを小石を積んで囲んだのがこの「御船形石」。マジか。
神話の世界、伝説、嘘か真か。いろいろ入り混じった感のある不思議なパワースポットですねぇ。
貴船神社
京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
075-741-2016
授与所受付時間9:00~16:30 (おみくじ・お守りなどの授与受付)
開門時間6:00~20:00 (5/1~11/30)
6:00~18:00 (12/1~4/30) ※正月三が日は20:00閉門