徳川家康から拝領された京都は洛北、鷹峯を芸術村にした本阿弥光悦。
その住居跡が「光悦寺」。
簡単に光悦を紹介すると、書家であり、陶芸、漆芸などもこなすマルチアーティスト。
「美味しんぼ」の海原雄山、とそのもととなった北大路魯山人みたいな感じ。
書家としては「寛永の三筆」と呼ばれるほどだった。
光悦作の茶碗「不二山」は国宝。
さらにいうと、プロデュース能力も高い。
なんといっても、俵屋宗達、尾形光琳を見出して「琳派」の創設したのがすごい。
きっちり「芸術村」に恥じない功績を残したのがえらい。
このあたりの話、「hyougemono」に詳しいので読んでから行くと一興です。
ちなみに京都の旅館「俵屋」に泊ると掛け軸で本阿弥光悦の作品を見ることができる。
これまたスゴイ話。
さて、「光悦寺」の紅葉。
2017年、11月25日に行ったところ、ちょうど見ごろ。
光悦寺の見ごろは11月下旬ですね。
小道の楓が特に美しい。
落ち紅葉もきれい。
このひし形に並べた石畳は源光庵も同じ。
光悦村の石畳なんでしょうか。
朝8時ごろに行くと、朝日を浴びて燃えるような紅葉が。
ちなみに光悦寺のいいところは駐車場があること。
1時間500円。その間、「源光庵」行ったり「常照寺」行ったり、あちこち芸術村を見てもOK。
1時間を超えると延長料金を払えばいい。
車はない、という人は市バス「源光寺前」下車で徒歩3分です。
朝日が直で当たると、まるで朝からイルミネーションのように紅葉が輝く。
これはこれでいいっすね。
竹の垣は大徳寺の高桐院なんかも同じ。
千利休の侘び寂び系のお寺のスタイルなんでしょうか。
ちょっと侘び寂び系の雰囲気出てきました。
やっぱりこの当時の流行なんだろうなー。
雅な雰囲気とは一線を画した感じ。小道を歩くの楽しい。
敷地のあちこちに茶室が。こんなに茶室いるんかな? なんだかバンガローみたい。
で、出ました「光悦垣」。光悦が編み出したこの編み込んだような垣。
現代人から見ると、ちょっとフェンスに見えるので逆に珍しくないんだが、当時は珍しかったでしょうね。
と、このあたりに写真で見ると紅葉があるはずなんだけど、ない! 散っちゃったのか!
若干、紅葉が。手前の木が楓だったんだろうか。
ここを見るためにはもしかしてもうちょっと早く来るべきだったかも。
となると、11月20日ごろが光悦寺の紅葉の見ごろかな。
茶室はあるけど、中は入れず。茶道やってる方はたまに入ったりするんでしょうね。
うーん、こういう茶室で一回お茶を飲んで見たいものものです。
紅葉も侘び寂びの世界だと柴が多いかも。
華美にならない紅葉も乙ですな。
境内はもはや小さな森。砂利のザッザッって音と山鳥の鳴き声しか聞こえない。
気持ちいいー。
眼前には山の風景。雄大です。
これは京都の市街では味わえない醍醐味。
左が鷹峯。「日本昔ばなし」みたいにモンマリとした稜線がいい。
あざやかな赤。柴垣もいいね。
紅葉、竹、苔、砂利、それぞれの色味がよく合うなー。
林の中にひっそりと佇む本阿弥光悦の墓。
芸術家らしいシンプルな墓だなー。
光悦寺
北区鷹峯光悦町29
075-491-1399
駐車場 自家用車12台分