室町時代に創業し、五世紀に渡って営業している日本を代表する、超老舗和菓子屋さん「とらや」。
後陽成天皇(1586年に在位)のころ、皇室御用達になった。
本店を東京と勘違いしている人が多いですが、本店は京都御所の烏丸通りを挟んで向かい。
明治維新で、天皇が東京に行くことになり、そのお供で東京進出したのでした。
なので、本店は相変わらず京都。
今出川駅から徒歩3分、丸太町駅から徒歩7分くらい。
そしてその本店から一条通りをちょっと西に行ったところに「とらや」のカフェ、「虎屋菓寮」があります。
このあたりは一段と落ち着いております。
そんな中、おしゃれな一軒家にしてとらやのカフェ、「虎屋菓寮」があります。
建築デザインは内藤廣さん。
日本家屋をベースにスッキリシンプルな景観。
こちらは待合室。待合室だけでこのスペース。
おもてなしの心を具現化しているようです。
店内は一変して洋風。とはいえ、どこかレトロな落ち着きを感じさせる。
で、やっぱり気持ちいいテラス席をチョイス。
雨がシトシトと降って気持ちいい。
雨が音もなく芝生に吸い込まれていきます。
うーん落ち着く。
和風庭園のような洋風庭園のような、いいとこどりなお庭。
ちょっと山縣有朋系のお庭です。
さて、何にしようか。「とらや」と言えば羊羹ですが。。。
実は、羊羹とかあんまり好きじゃないです。
くずきりやあんみつなど、いろいろありますが。。
そして実は和菓子もなんとなく、すぐ口の中が渇くというか、
ねっとりした、パサパサした砂糖菓子、くらいの認識でそんなに好きじゃなく。。
じゃなんで来たんだよ、ってことになりますが、まーミーハーなもので。
で、せっかく来たので生菓子に。
きんとんの「紫陽花」をチョイス。抹茶のアイスも。
さて、どーかなーー。。
う、美味いっ!!!
これが老舗の実力か! 和菓子本来の美味しさか! とまさに驚嘆の極み。
そうかーこれは美味い。じんわりとした甘さ。ほっこりする。味に深みがある。
これはみんな和菓子好きなの、納得だわ。
見た目の美しくさだけじゃなく、ちゃんと美味しいんですね。
また、抹茶って生菓子に合うんですねー。
そりゃそのために作られたんでしょうけど。
なんだろ、年取ったのかな笑。昔からたまーに和菓子食べてるけど、こんなに美味しいと思わなかった。
そしてもちろん、この雰囲気、空間、和菓子を食べてるひと時もいい。
一口で頬張れば、一瞬で食べられる量の和菓子。
それをあえて、木のクシで削って一口一口、じんわりと味わいながら、
そよそよと揺れる美しい緑や水のさざなみを見るこの時間。
これはいい時間です。
和菓子を味わうとは、全体の空気、時間を楽しむことだと改めて実感させられるカフェですね。
この日はシトシトと雨が降ったりやんだりの日で、ぶっちゃけ行楽には向かない日でした。
とはいえ、涼しく風が気持ちいい日。こんな日こそぜひオススメしたい。
基本、いつも大人に無理矢理カフェに連れてこられたテイの子供が
あんみつを一口食べ「また来たい!」発言。
あんみつの上に乗っていた餡子の美味さに衝撃を受けたらしく、感心仕切り笑。
これまでだって餡子食べてきて「ふつう」とのコメントが多かったのに、「これ美味しい!」と前向き発言。
さすが500年の歴史を持つ老舗の味、8年の歴史しか持たない子供にも感動を与えていました笑。
伝統の味と今の流行を取り入れる革新性。
老舗として5世紀に渡ってブランディングできている理由を感じました!
あと、駐車場も完備でありがたいです!
虎屋菓寮
京都府京都市上京区一条通烏丸西入広橋殿町400
075-441-3113