京都はさすがに街中に器や工芸品のお店が多いです。
職人さんも多いですし、和食店も多いので器やお皿も需要があるわけで、
必然的に街中にもあふれてくるんでしょう。
特に最近多いのが、現代作家の工芸品を扱うお店。
「古い器ってこういうところがいいよね」というのを現代の目線で作るので、
古いよさと現代のセンスがほどよく調和されたお皿や器に出会うことができます。
「ギャラリー直向(ひたむき)」もそんなお店の一つ。
場所は京都市役所前駅から徒歩2分。御池通りの北、寺町通り沿いにあります。
この辺りは古美術商が連なる器、お皿のメッカでもあります。
こちらは陶芸家、中尾万作さんの角皿。
どことなーく北大路魯山人風の自由闊達な雰囲気。
ヘタウマな字がユーモアを感じさせるし、まわりのお花柄も明るい。
古さと新しさを感じさせます。
こちらも「福」の字が外連味なく描かれ、なんだか楽しい器。
中国っぽいような和風のような。
なんとなく幕末の長崎の花街とかで使われてたら絵になる。
ちょっと華がありますよね。ポップです。
こっちのはいかにも現代的なシンプルでミニマルな器。
もはやフランフランとかにありそう。
器だけでなく、ランチョンマット的なものも。
あるにはあるが、ホームページには全国の工芸品を〜って書いてあったけど、ほぼ器ですな笑。
こちらは佐賀県有田町の作家、照井壮さんの粗磁土メシワン。
色を使わずミニマルなお茶碗。うーんいまっぽい。
見た目は弥生時代とかの食器に見えなくもないが、それがまた今っぽい。
逆に、あえて、色使いません。
こちらも照井壮さんの「青線刻メシワン」。
うーんなんか昭和の大量生産によるお茶碗ってこんなのあった気がするが、そこは作家もの、
線の美しさやぽってりとしたフォルムなど、ありそうでなかった独特の一品に仕立て上げております。
既視感の親しみやすさと一捻りのセンスが調和しております。
木の器もあります。
陶器のほか、漆器やガラスなどがメインですかね。
それほど突飛な行き過ぎなデザインのものはなく、あたたかみのある作品が多いので、
日常使いしやすい感じのものが多いですね。
こういう食器で全部そろえたら食卓がおしゃれになるだろうなーと思えるお店です。
でもなー。今ある食器やお皿をわざわざ捨てのももったいないし。
なにより、まだ使えるものを捨てるという行為に良心の呵責を覚える。
と食器のお店に来るといつも悩む、貧乏性の自分なのでした。
「ギャラリー直向(ひたむき)」
京都市中京区寺町通御池上ル(京都市市役所となり)
075-221-8507