京都は北区、鷹ヶ峰にある「源光寺」。
このあたりは徳川家康が本阿弥光悦に広大な敷地を与え、「芸術村」として栄えたエリア。
京都の街を一望できる高台にあり、確かにアーティストたちが好みそうなちょっとした別天地。
ここから琳派や茶の湯の名品がたくさん生まれたのかーと感慨深い。
行き方はちょっと難しい。
京都駅からは烏丸線で北大路駅まで15分ぐらい、市バス北1系統に乗り20分ぐらい、
「鷹峯源光庵前」下車徒歩約1分。となかなか。
クルマの場合は、光悦寺の駐車場(500円)に停めて、あちこち見て回るのがいいでしょう。
さて源光庵。小さな正面の門もさすがにかっこいい。
そして、ガードマンも「源光庵はこちらです」となんかやさしい。
東福寺の荒くれ僧兵みたいなガードマンを見た後だけに、心にしみる。
山門の前のススキもいい感じ。
こじんまりとしてるけど、きれいで感じのいい小径。
山門の窓も円窓でいかにも禅宗。
石畳は光悦寺とも共通の模様で、ひし形。芸術村の石畳は統一してるようです。
源光庵の紅葉。2017年、11月25日に行くと、そりゃあもう超見ごろでした!
赤の色づきが完璧に出色。毎年の見ごろも11月下旬ということで、間違いないです。
朝日を浴びて、燃えるような紅葉。
8時30分から開館、と書いてますが、紅葉時期はもうちょっと早く始まるみたいです。
本堂と紅葉。ここでけっこう見とれちゃうのですが、「源光庵」と言えばお目当はあれですよね。
JR東海「そうだ、京都、行こう」ポスターにもなったアレです。
スコーンと晴れた青空に映える真っ赤な紅葉。ほぼ一枚も落ち葉がなく、まさに見ごろ。
中庭の紅葉も見事。うーんここでもしっかり見ちゃう。
赤とオレンジの発色は京都でも屈指な気がする。
で、お待たせしました! これですよね。 「悟りの窓」と「迷いの窓」。
紅葉も完璧に見ごろ。申し分なし。やったー。
こちら見方があります。
まず、四角い方の「迷いの窓」は人間の生涯を表しています。
正面から見ながら自分の人生を振り返りましょう。
次に移動して、丸い方の「悟りの窓」を見る。こちらは大宇宙を表現しています。
こちらを見ることによって気づきが生まれ、悟りの境地に達すると言われています。
ほんとかなーと思いつつ、早速気づきが。
「悟りの窓」は正面から見ると建物が入っちゃう。
ちょっと横から見るときれいに見える。
それがわかった、ということも悟りの窓の効用なのか。
つまり、世の中、正面からばかりじゃなく、たまには斜めから見たほうがいいよ、ということか。
そう悟りました笑。もちろん、悟り方は人それぞれ。
絶対この角度のほうがいい。迷ったり気づいたりの繰り返し。
落ち葉もきれいだなーと大満足してたら、すっかり忘れてたことが!!
「源光庵」のもう一つの見どころ、「伏見城の戦い」で、徳川家康の家臣、
鳥居元忠らが討ち死にした時の床を天井として使った、「血天井」を見忘れた!
痛恨っ!!
まだまだ悟りにはほど遠いと実感させられて、寺を後にしました。
源光庵