八坂の塔付近は京都でも指折りの観光エリア。
八坂の塔、清水寺、安寧坂、二寧坂、産寧坂、高台寺、石塀小路、圓徳院などなど。
観光地がひしめき合ってます。
というのも、このあたりがずーっと石畳。そして建物も町家。
雰囲気がめちゃくちゃいいわけです。そりゃ全国から京都らしさを味わいに来ちゃいます。
迷路のように細い道が四方八方に伸びているエリア。
道に迷うと八坂の塔がどのへんかな?と見上げてしまう。
石畳に犬矢来。人力車も走ってたりでそりゃ雰囲気がいい。
そんな町家の奥を覗いてみると、おしゃれにリノベーションされたレストランだったりします。
こんなの見せられたら、人が人を呼んじゃいます。
と、前置き長くなってしまいました。
今回、ご紹介したいのはそんな八坂の塔のすぐ下にある不思議なお寺、「八坂庚申堂」。
最寄駅は「祇園四条」でしょうか。でも徒歩15分はあるなあ。
で、なにが不思議って?
そりゃ見ての通り、こちらです!!
なんじゃこりゃ? うーんお手玉? 違うんです。
なんとこれ、「くくり猿」という猿を模したアイテム。
手足をくくられた猿を奉納して願い事をするワケです。
なぜ猿を?となっちゃいますよね?
猿は欲望の象徴であり、その欲望を一つ我慢することによって、願いを叶える、という願掛けです。
これは道教からくる考え方なんですね。
そんなわけで、インスタ映えもよく、穴場の観光スポットとなっています。
八坂の塔から1分くらいという、目と鼻の先にあるので、八坂の塔に来た際は必ず立ち寄りたいスポットです。
庚申堂は道教の教えなんですね。
道教と言えば、三尸説(さんしせつ)。
道教の考えるところでは、人間の体の中に「三尸」という虫がいて、
夜、人間が寝ている間に、天帝に人間の悪行を告げ口する。
それを聞いた天帝は人間の寿命を縮める。
60日に一度、体の中から三尸が抜け出る夜があるとされ、それならばと、
寝ないようにするのだが、一人だとなかなか起きてられないので、
みんなで起きてようと、「庚申待ち」という行事がある。
うーんなんか、昔の人は、いい大人がこんなことしてたなんて、ほのぼのしてるなー笑。
これってむしろ、夜通し起きてみんなで遊びたい、っていう理由付なんじゃないか笑。
で、三尸を食べてしまう神様が青面金剛。なのでこの神様を庚申さんと呼ぶようになった。
さらに、その庚申さんの使いが猿とされてることもあり、境内は猿だらけ笑。
これもなんかこのお寺が笑える理由の一つ。
あちこちに見ざる聞かざる言わざるが鎮座してます。
猿ってなんで見てるだけでユーモアを感じさせるんだろうなー。
はい、こっちにも見ざる聞かざる言わざるが。
なんとなく西洋のゴブリンみたい。
となるとお守りも猿グッズ半端ない。
干支が申年の方、サル顔の方はぜひとも行ってほしい。
親近感がハンパないと思われます。
最後に、さっきのくくり猿のお堂の中をご紹介。
こんなかわいらしい猿に囲まれた中には、突如リアルな銅像が。
なんか雰囲気合わない。そしておじいさんなのに赤の前掛けと帽子のギャップがすごい。
っていうか誰なんでしょう。。。
八坂庚申堂
京都府京都市東山区金園町390−1
075-541-2565