京都のど真ん中、烏丸御池のオフィス街にある「とり安」。
京都では老舗とは言いづらいけど、なんとなく佇まい含め老舗と言いたくなる明治23年創業の鶏肉店。
鶏肉の販売とその横でやってる親子丼、唐揚げ丼がとにかく有名。
ちなみに関西では鶏肉のことを「かしわ」と呼ぶ。
理由は鳥の羽の色が、柏の葉が紅葉した時の色に似てるから。シャレてますね。
肉の種類を植物に例えることは多い。
牡丹鍋と言えば猪鍋。猪の肉の色が牡丹色。
さくら肉と言えば馬肉のこと。馬肉の色が桜色だから。
同様に鹿肉のことを「もみじ」とも言います。色が似てるから、なんだけど実際は、そ、そうかな?
馬肉は真っ赤っかで、ピンク色の桜とは明らかに違うと思うけど。。
ま、風情があるからいいってことで。
話戻して「とり安」。
平日のお昼、12時半ごろに到着。
平日でも、5〜6人並んでます。京都人人気が半端ない。
ていうか、京都人は鶏肉、もとい、「かしわ」が好きだなー。
牛肉も好きだけど鶏肉の方が愛着を持ってる気がする。
それに反して、豚肉は人気ない笑。
関東は豚肉をよく食べるけど。
豚は外来種感あるしなー。豚は食べないけど猪はあり、なのかな。
うわ、で、また「とり安」に戻す。
風情ある建物の前で待つこと10分ぐらい。これならなんとか待てる。
店内はかなり狭い。カウンターのみ。
名物親子丼と人気ナンバー1の唐揚げ丼で悩む。だってどちらも値段が同じ880円だし。
結果、常連好みな唐揚げ丼に。
出たーー!! これを食べた人100人中100人が書きそうな感想、ふわふわとろとろ。
卵のふわとろ感、若干”ふわ”が強め。
親子丼の名店「ひさご」もそうだけど、京都は卵の”ふわ”への情熱レベルが高い。
同じく名店、坂本龍馬が鶏肉を買いに行った「とり新」は”とろ”強めだったけど。
で、「とり安」は黄身が濃い。白身使ってないんだろうか。
そこに山椒の風味がいい。
これも京都風。関東だとうなぎでやっと山椒が登場するが、京都では山椒でしょう。
関東の七味唐辛子が入るタイミング、だいたい京都は山椒です。
まー「唐=(中国)」って言ってるぐらいだから、元々の日本のスパイスと言えば山椒なんでしょうね。
ここに、九条ネギのシブシブっとした歯ごたえが合う。
鶏肉、じゃなかった「かしわ」もなんとなくふんわり。
2晩秘伝のタレにつけ込んだ唐揚げと卵のソース(もはやソース)が合う。
京都らしい丼です。
お味噌汁も赤だしのいかにも京都。
京都と言えば、お雑煮に代表されるお上品な白味噌なイメージですが、
老舗料亭から定食屋まで、街中でいただくお店のほとんどが赤だし。
赤だしの味噌汁大好きだ。
と、なんとなく京都らしさを遺憾なく味わえまくるランチでした。
とり安
京都市中京区烏丸通押小路角
075-241-0456
11時30分〜13時40分 17時〜19時30分(ともにL.O.)
木・土・日曜、祝日(販売は木曜のみ