冬の京都。街中を歩いていると、アスファルトの地面からひんやりとした冷気を感じ、
徐々に体温を奪われるようなしんしんとした寒さ。。
都と言えど、山々に囲まれた盆地なので、冬でも割と湿気があり、独特の寒さがあります。
一言で言うと、身に応える寒さ笑。
そんな夜はやっぱり関の東西を問わず、日本人の冬のソウルフード、おでんであったまりたい!
そこでオススメなのが京都おでんの名店「蛸長」です。
1882年創業、四代目となる老舗。
黒澤映画のようなシブみが店の外までダダ漏れです。
「蛸長」への行き方は、祇園四条駅を南へ3分ほど。
この日は先斗町で飲みがあり、一時間ほど早く着いたので入ってみることに。
予約は取れないので、開店前から並ぶこともあるそうですが、この日はサクッと入れました。
店内、これまたシブい。
錫のおでん鍋や熱燗を温める容器など、シブいアイテムがそこかしこに。
さらに老舗の敷居を上げる装置、メニューに値段が書いてない!
さらにさらに、そのメニューの漢字が読めない!
というわけでちょっと敷居を下げるために、メニューの感じを説明しておきましょう。
阿蘭陀=オランダのことですが、ここではアボカド。
巻甘藍=ロールキャベツ。けっこう当て字ですね。
となるとこれは?
宝袋=その通り! 巾着です。
炒皮=クジラの皮とそのすぐ下の脂の部分。いわゆるコロです。
あ、ちなみに聞けば全然教えてくれるので、その会話を楽しむのも正解です。
まずは大根と飛龍頭。おでんのど定番。
大根でたっぷり吸ったこの店の出汁を味わい、飛竜頭は単純におでんダネで好きだから笑。
一皿一皿、必ず山椒のかかった葱が添えられるのがうれしい。
この山椒とカラシが出汁に溶け込んだヤツを啜るのが最高。
そこに熱燗を流し込むとふわ〜っと体がめっちゃあたたまっていきます。
シャクシャクとした食感が秀逸な九条ネギ。
これも出汁とよく絡んで美味しい。
関東生まれですが、関西風の出汁おでんの方が好きだなー。
とにかく出汁が美味い。
といっても、関西ではおでんのことを「関東煮(かんとだき)」と言うのでもともと関東のようですが。
まだまだ入るけど、このあと飲みなんで。
ちょっと小腹が空いてるくらいの時でちょうどいい。
こちとら江戸っ子なんで、長っちりなんて無粋でいけねえ。
って、あ、カッコつけてたら店名にある「蛸」を頼むの忘れた!
また今度の楽しみにとっておこう。
蛸長
京都府京都市東山区宮川筋1-237
075-525-0170