京都にはヘンテコな博物館がけっこうある。ヘンテコ、というとちょっと語弊があるかもだけど、
「世界広しと言えど、そんなものを集めて博物館になり得るの?」と思ってしまう博物館。
その一つが「お辯當箱博物館」。まず読めないですよね?
現代の漢字にすると「お弁当箱博物館」です。
これが行ってみてびっくり、ちょっといい感じのクオリティでした。
場所は「清水五条駅」から徒歩1分。
弁慶と牛若丸で有名な五条大橋の目の前、お麩の老舗「半兵衛麩」本店の2階にあります。
本店の建物は京都タワーを設計した棚橋諒氏も携わってます。
京都といえば町家というイメージですが、案外、明治大正期のモダンな西洋風の建物が残ってるのもいいところ。
岩のワイルドな風合いを残した壁がかっこいい。
一階は「半兵衛麩」の商品のディスプレイ、お土産屋さんでもあります。
京麩の名店ですから、生麩や焼き麩、なんでもあり。
ある意味一階はお麩の博物館です。
京都土産にお麩はヘルシーだし、かなりいいと思います。
それにしても贅沢な造りですねー。
このスペースは休憩所なんでしょうね。
絨毯はおそらく和製高級絨毯の鍋島段通。
さて、二階に行ってみましょう。
全然人がいません。
さすがにお弁当箱はマニアックなジャンルのようです。
うーんやっぱり昔のお弁当箱、ゴージャス。
庶民は笹の葉に巻いたり、ですもんね。
飾りも豪華ですが、その細工も豪華。
ここがこう開いて、その中に棚が並んで、ってものすごい複雑。
さすが日本人笑。
一体何品おかずが入るんでしょうか。
こっちは竹籠のお弁当箱。
なんとなくちょっと庶民派。とはいえ旦那衆とかが使ったんでしょうかねー。
下の段にザルの取皿も。
ピクニックでこんなの持ってきたらかっこ良すぎる。
昔の日本人は今よりもっと野や山、川や海での食事を楽しんでいたんでしょう。
現代には公園があるけれど、やっぱりそれは作られたもので、
自然とダイレクトにつながっていた昔の日本人がうらやましい。
こちらは「陣中弁当」。戦の時のお弁当箱ってことかな。
確かに現代の大工さんとか、肉体系のお仕事をされてる方のお弁当箱に似ている笑。
質実剛健、頑丈そう。
ちゃんと仕切りもあって現代でも通用しそうなデザインです。
当時の水筒、ならぬ茶釜です。
もう野点しちゃうんでしょうね。
さすが風流。
それにしても重そうだなー。絶対従者が持っていくんだろうな。
論語の和本? お弁当から若干離れた展示品もあります。
とまあ、一階がお麩の博物館で二階がお弁当箱博物館と、まるでお重のお弁当箱のような建物でしたー。
お辯當箱博物館
京都市東山区問屋町通五条下る上人町433
075-525-0008
0120-49-0008
9:00~17:00(定休日:水曜日)