東京の江戸前寿司に代表される握り寿司とは対照的に、
京都のお寿司と言えば箱寿司、巻き寿司、そして蒸し寿司が代表的でしょう。
京都に寿司屋は数あれど、正統派の京寿司を出す名店と言えばこちらの「末廣」です。
場所は京都市役所前駅から徒歩6分、大人な雰囲気漂う寺町通りにあります。
まわりは享保年間創業のお茶の一保堂や、明治の文明開化の一翼を担った洋菓子の村上開新堂など、
歴史と確かな腕を持つ一流店ばかり。
そんな中、当然「末廣」だって負けてません。
創業は天保年間、200年の老舗中の老舗です。
「京都寿司のれん会」にも名を連ねる名店ですが、見てください、この外観!
老舗でござい、と隠し気張ることなく、まるで創業当時もさもありなん、とばかりの質素な外観!
もうそのスタンスを貫く姿勢にシビれます!
店内入ると、そこはタイムスリップしたかのような現代ではない時代の趣き。
店内は狭いのでテイクアウトも多い。
ここの寿司の手土産なんて、センスいいことこの上なし。
京都寿司のれん会の額縁。うーんかっこいい。
乙羽やいづう、いづ重など当然名店の名が刻まれております。
細長いテーブル席が2、3卓。
昔の日本人って小さかったんだろうな。
さてさて、何を頼もうか。
「鯖寿し」「箱寿司」「巻き寿司」「おいなりさん」「京風ちらし寿司」、うーん悩む。
いなりと巻き寿司の「助六」、うなぎときゅうりの「うざく巻き」、
「小鯛寿司」「江戸前寿司」だってある。これは悩まし過ぎます。
悩むより頼むが易し! ってことで色々頼んじゃいました!!
まずは京都を代表する味、鯖寿し。
これはやっぱり美味いっ!! いくらでも食べられる。
京都の家庭の味がハレの日の味に変わった名物。日本の味の根本をなす味覚です。
手前から巻き寿司、いなり寿司、あなご箱寿司。
巻き寿司は厚焼き玉子、干瓢、椎茸、高野豆腐、三つ葉、おぼろも入って絶妙のバランス。
これだけたくさん入って喧嘩せずのハーモニー。
いなり寿司は関東のいなり寿司と違って、人参、ごぼう、胡麻が入った甘さ控えめで大人の味。
あなご箱寿司は濃厚で脂のノリもいい塩梅。秘伝の甘ダレで食す。
実は、今回大発見だったのがこちらの「いそ巻き」!!
めちゃくちゃ美味いじゃないですかっ!
〆さばと柴漬け、京都の二代名物が合体したらこんなに美味いとはっ!
クセになることこの上ない。
湯気もうもう、熱々の京都の冬の味覚、蒸し寿司も到着。
これは関西でも京都だけのお寿司。
錦糸卵、椎茸、銀杏、エビと彩りも鮮やかなのはさすが京都の美意識。
油断すると舌を火傷しそうなほど熱いのでフーフーしながら食べます。
200年の間に、一品一品、ものすごい吟味して試作をくり返して、やっとメニューに載せてるのでは、
と思ってしまうほど、一つ一つがシンプルながら、クオリティが高い。
ぜひ京都に来たら味わってほしい、自信を持ってオススメできるお店ですね。
京のすし処 末廣
京都市中京区寺町通二条上る要法寺前町711
075-231-1363
11:00~19:00 売り切れ次第終了
月曜定休
京都食べ歩き ブログランキングへ
京都府京都市 ブログランキングへ
にほんブログ村
にほんブログ村
“