創業1689年、元禄二年。330年以上の歴史を持つ「半兵衛麩」は京都の麩、ゆばのお店。
麩、ゆばと言えば日本食の代表選手ですが、脇役を演じることが多く、それゆえメインにした料理を出すお店は少ない。
さらに言えば「麩ってなに?」と言われかねない21世紀の現代。
そんなもろもろの答えを持ったお店が「半兵衛麩」と言えるでしょう。
「半兵衛麩」への行き方は「おけいはん」(京阪電車)の「清水五条駅」下車、徒歩1分。
牛若丸と弁慶が対決した五条橋のたもとです。
店内は本店の町家をリノベーションしたそうですが、なかなか現代的で居心地いい。
当時のおくどはんなどがディスプレイされてます。
3月に来訪したところ、お雛様飾りが。
いかにも名家のお雛様飾りといった風情で豪華だなー。
店内はなかなかモダンな造り。
大部屋個室やカウンター、テーブル席など広いです。
さてランチ!
「むし養い」京麸と京ゆばの点心 3500円です。
「むし養い」とは京言葉で、「おなかの中の虫を養う」という意味で、軽食という意味です。
全然、軽食とは言えないほど豪華ですが笑。
御膳にもられた田楽風の生麩。
もちっとしたお豆腐と蒟蒻の間のような独特の食感。
ちょっと前までは、料亭などでしか供されず、とある主婦から「どう料理すればいいかわからない」と言われたことから、
料理を出すお店を作ったそうです。ま、いまでもどう食べればいいかわからない人多そうですが笑。
個人的はけっこう好きで、お醤油とワサビで刺身風に食べたり、汁物に入れたりすると一気にゴージャスになります。
焼き麩とゆば。
出汁を吸ってめっちゃ美味い!
汲み上げゆば。
….う、うまいっ!! 大豆の濃厚さとこの餡、めっちゃ合う。
実はあんまり白い系の食べ物(豆腐、ゆば、そうめん、などなど。米は別)好きじゃないんですが、
これは美味いなー。見直した!
ちなみに京都、奈良あたりは湯葉と書き、日光あたりだと湯波と書きます。
焼き麩。
こっちは軽やか。
白味噌ともガッツリ合う生麩。
これはもっとも生麩が生きる食べ方でしょうね。
こんにゃくでは水っぽすぎるし、豆腐では白味噌の甘さ、とろみを受け止め切れてない。
生麩が一番合う。
ちなみに生麩の正体は。。。小麦のグルテンです。
生麩の揚げ浸し。
ぬーー油ともめっちゃ相性いいじゃないですか。
これは生麩、再発見紀行です。
なんか食べててたくさん発見があっておもしろい。
そしてこれだけいろいろな料理を食べててもお腹が軽い。
和食の真髄を味わっております。
最後は甘味。
真っ白いスイーツの中は。。
グリーンが美しい抹茶アイスでした。
いやー京都文化の一端を堪能しました。
実は最初「お麩も湯葉も味が薄くてそんなに興味ないなー」と思っていたのですが、
行ってみてびっくり、美味しい、楽しい。
海外の人は絶対楽しいと思うし、日本人でも意外に知らない食文化を知ることができ、
素敵なランチとなることでしょう。おすすめです。
半兵衛麩
京都市東山区問屋町通五条下る上人町433(五条大橋東南側)
075-525-0008
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