日本人にはそれほど人気がないが、どういうわけか外国人観光客に人気がある観光スポットというのが存在する。
渋谷のスクランブル交差点しかり、広島の弥山しかり。
渋谷のスクランブル交差点はまー日本人、特に東京に住む人には日常になってるので仕方なし。
弥山はミシュランのグリーンガイドに載ってるので、メディアの力というパターン。
さて、京都だと真っ先に思いつくのは伏見稲荷の千本鳥居。
これは日本らしい神秘的なビジュアル、海外の旅行ガイドでも表紙を飾りがち、
というところで納得。
そんな中、京都で外国人観光客に人気のスポットはまだある。
それが「愛宕念仏寺」。いつ行っても日本人より海外の人のほうが多い。
その理由はたぶん、海外の旅行ガイドに載っている、だと思う笑。
京都でもなかなか辺鄙なところにあり、日本人はあまりおめかけしない。
「愛宕念仏寺」への行き方は、嵐電嵐山駅から徒歩30分くらい。
これはなかなか来れない。嵐山観光に来ても手いっぱいでここまでたどりつけない日本人観光客を尻目に、
外国人観光客が次から次へとやってきます。
そして、海外のガイドブックに掲載されている(と思う)理由は間違いなくコレでしょう。
「愛宕念仏寺」にはあちこちにかわいらしいお地蔵さんがいるのです。
日本人の感覚だと、「まーそういうところあるよね」くらいですが、
海外の人には無数に点在する石像ってかなりエキゾチック、神秘的なんじゃないでしょうか。
ブディズム、禅、といったスティーブ・ジョブズも魅了したスピリチュアルな雰囲気を、
特に西洋人に印象付けるのではないでしょうか。
苔むした石像が何体もいて、そこは静謐な空間。
石のもつ何百年と変わらぬ物理的特長が悠久の時間を感じさせ、禅の境地へ誘います。
そんなところに「Oh! Fantastic!!」と感動する西洋人がいても不思議じゃありません。
と言っても実はここにあるお地蔵さんたちは昭和生まれなんですけどね笑。
もともと奈良時代に京都の東山に建立された古刹ですが、
その後、無住寺となり昭和に復興したお寺です。
昭和55年に境内をお地蔵さんで満杯にしたい、と一般参拝者も協力して現在の形になったそう。
確かにこれだけ苔生してると、いかにも年月が経ってそうなんですけどね。
とはいえ、そのジャパニーズ神秘的な世界観としては十二分に発揮しております。
これは海外の人はイメージ通りのジャパンなんじゃないでしょうか。
穏やかな表情のお地蔵さんやちょっと怒ってたり、笑ってたり。
なぜか和むから不思議です。
本堂は鎌倉期のものだそうです。
落ち着く。
本尊は慈悲千手観音です。
嵐山の観光客のにぎわいはウソのように静か。
外国人観光客に人気、とは言いましたが、普通に日本人が行ってもいいものですよ。
むしろ穴場です。
なんでしょう、京都のお寺、あちこち行きましたが、どんなだったか忘れちゃうお寺もいくつかありますが、
ここはその時の雰囲気、情景がすぐ思い出せます。
それだけなんだかんだで印象に残るお寺。京都でもオススメの場所です。
愛宕念仏寺
京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5
075-285-1549
[京都市右京区嵯峨鳥居本深谷町2-5″]
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