♫京都〜大原三千院① 苔寺より苔の美しい庭園
世界遺産にもなっている“苔寺“こと西芳寺。
天下の庭師、夢窓疎石の最高傑作とも言われる苔寺ですが、とにかく行くのが面倒。
だって1、2ヶ月前に予約しなきゃならないんだもん。
しかも観光施設ではないため、ちゃんと写経してからじゃないと、お庭を見せてくれません。
面倒くさいですねー。そんな面倒くさがりの方に朗報。
苔寺に勝るとも劣らない見事な苔の庭が堪能できるお寺があるんです!
それこそが大原の里にある「三千院」。♪京都〜大原、三千院、と歌われたあのお寺です。
京都駅からクルマで40分ぐらいとちょっと遠いが、その分、京都市内にはない、里の雰囲気がバツグン。
大原女という、大原で採れる名物・紫蘇を洛中で売り歩いた女性たちがいたそうで、
確かにそんな牧歌的雰囲気、日本の原風景を見ることができます。
一番のハイライトは苔が敷き詰められたお庭。
まるでゴルフのグリーンのように美しく鮮やかな緑色、そして苔らしいモコモコ感。
木々が伸び、青葉の向こうにはお堂が見える構図。これは美しい。
極楽浄土もさもありなん、といったところ。
背の高い木々が垂直に伸びるエリアの苔は日陰になっていて、
木漏れ日が当たったところは緑色に発光しているかのよう。
これはこれで、日向にある苔とは趣が違ってきて一見の価値あり。
まさに幽玄極み。いや別天地だなー。京都でも一、二を争う超オススメのスポットです。
京都大原三千院は、延暦年間(782-806年)に最澄が比叡山に開いたのが始まりだそう。
その後、近江坂本、京都市内など転々として、明治に現在の大原の地に移った。
というわけで天台宗です。国宝は木造阿弥陀如来及両脇侍坐像。
もう京都にいると当たり前のように、国宝があってまるでありがたみがなくなってくる。
が、この国宝の配置がいい。苔むした庭園の真ん中に、往生極楽院がある。
桧皮葺屋根に木造作りのお堂で、緑の中のオープンテラスのように軽やか。
そこに涼しげに鎮座している。さりげなく重厚な舞台設定が確かに極楽浄土感あります。
ま、とはいえ、そんな宗教じみた話よりも、パワースポット的な癒しの空間こそが一番の魅力ですね。
京都大原三千院(三千院門跡)
〒601-1242 京都市左京区大原来迎院町540
TEL 075-744-2531
拝観時間
3月~10月 9:00~17:00 (閉門17:30)
11月~12月7日 8:30~17:00 (閉門17:30)
12月8日~2月 9:00~16:00 (閉門16:30)