京都、高桐院の紅葉は”紅葉界のファンタジスタ”の精神が感じられます。【前編】
京都のお寺の中でもトップクラスでセンスのいいお寺「高桐院」。
その理由はワビサビの大家、千利休の弟子である細川忠興が建てた塔頭だから。
数奇者らしい、細部まで凝った空間を演出しています。
実は近年、ずーっと改修工事で参拝できませんでした。
が2019年より拝観ができるようになったのですが、その後コロナで拝観見合わせ。
となかなか参拝ができず、まさに幻の寺院と言ったところでしょうか。
大徳寺の境内の奥まったところに、ひっそりと佇む高桐院。
行き方は京都駅から市バス205、206系統で約40分ほど。
北大路駅からなら市バス101系統ほかで10分ほどです。
JR東日本のCMキャンペーン「そうだ 京都、行こう」では、
建立当時は人気のオープンカフェでした的な紹介の仕方をしてましたね。
まさに、当時の意味合いとしてはおしゃれなスポットだったんでしょうね。
高桐院の代名詞、スペシャリテと言えば、このスロープです。
門をくぐり、竹林のスロープを曲がると。。
ググッと曲がると。。
はい見たことある!
あーあそこってここだったんだーという声が聞こえてきそうです。
竹林と苔と石畳と紅葉。そんなに天を覆うほどの紅葉、ってわけじゃないんですが、そこが逆にセンスいい。
新緑の季節も素晴らしいんです。
ちなみに写真撮影、お寺サイドは特に何も言わず問題ないのですが、
朝イチで行くと本気のアマチュアカメラマンが仕切ります。
「みなさん、1組ずついきましょう」的な紳士協定を提案してきます。
そして暗黙の了解でスロープ撮影時間を1〜2分くらい、といった感じで撮影していきます。
ま、確かにそっちのほうが撮りやすくていいか笑。
「そうだ 京都、行こう」CMキャンペーンのナレーションでは、
ここは紅葉だけでなく、枝振りや切り方まで気を配って見た方がよさそうです、的なこと言ってました。
まさに。そういうところへのこだわりがすごいんでしょうね。
と、言うわけで全然進まない笑。
門入ってまだ20メートルくらいしか進んでない。
先ほどのスロープはめちゃくちゃ有名ですが、実はこの角度も好き。
など、自分なりに好きなポイントを見つけたりすると全然先に進めないんです笑。
盆栽の見方で「正面」というのがあり、「ここから見ると一番いい」というのがありますが、
おそらくこの高桐院の敷地の中にたくさん「正面」が潜んでいるのだと思います。
細川忠興に仕込まれた正面を見せられているのか、それとも自分ならではの正面を発見しているのか。
その時空を超えて、そのやりとりを勝負するのも楽しいです。
全然中に入れないので後編へ続く。
高桐院
京都府京都市北区紫野大徳寺町73-1
075-492-0068