【とらや京都一条店】の京都本店で和菓子の意外な歴史に戸惑う!
室町時代後期、500年以上の歴史を誇り、日本を代表する和菓子屋「とらや」。
創業は京都です。東京、赤坂の店舗を本店と思う人が多いですが、発祥の地は京都です。
明治維新で天皇の住まいが東京になる、と聞いて「とらや」も天皇と共に東京にやってきたのでした。
なんか誠実で偉い!
で、さすがに500年以上となると、西暦578年創業の世界最古の企業「金剛組」、
ほかに、京都のお蕎麦屋さん「尾張屋」、そしてこの「とらや」くらいなんじゃないでしょうか。
場所は京都御所のすぐとなり、京都御所の「乾御門」のすぐ近く。
天皇が好きで好きでしょうがない、って感じですね。
今出川駅から徒歩3分くらいです。
はい、とらや京都本店の正面玄関!! どー〜ん。っていうほどすごくない。
ものすごい歴史あるお店だから、どんだけスゴイんだろうと思ってたら「サブウェイ」くらいの大きさ笑。
うーんこの謙虚な姿勢が長くやってける理由なのかもしれません。
とはいえ、紋章はカッコいい。もはやルイ・ヴィトンとかハイブランドの趣。
何はともあれ「とらや」ですからね。この紋所が目に入らぬか、って感じです。
なぜみんな「とらや」の商品にお代を払うのか、と言えば、
「とらや」の味はもちろんのこと、その歴史に対してお代を払っているわけですね。
謝罪の手土産に「とらや」を持って行けば、本気感が伝わるし、
お礼の品に「とらや」を送れば、感謝の気持ちが伝わるってもんです。
ちなみに歩いて20秒のところには「とらやカフェ」とも言える「虎屋菓寮」があります。
こちらもめちゃくちゃいいカフェです。お時間ある方はこちらもぜひどうぞ。
はい、お店に戻って商品を見ていきましょう。
まずは、「とらや」と言えば羊羹、羊羹と言えば「とらや」の代名詞的商品、小倉羊羹の「夜の梅」。
羊羹を切った切り口に見える小豆が、夜に咲く梅の花のようだ、というところからこの名前が付けられました。
なんとも風流ですねー。
「春の夜の闇はあやなし 梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる」
と、「古今集」にもあり、昔から夜の梅は風流の代名詞。
ちなみに意味は、「春の夜の闇は無意味です。梅の花は見えないけど、その香りだけは隠れようがない」
と言った意味です。
実は、「とらや」から歩いてすぐのところに、夜の梅を堪能できる場所があります。
それは京都御所の中にある梅林。京都の梅の名所として有名ですが、なんと、この京都御所、
夜でも勝手に入っていいのです! なのでこの句の世界をそのまま体験できます。
夜の京都御所は真っ暗ですから、その再現度は日本一じゃないでしょうか。
京都御所で夜の梅の香りを楽しんだあと、この「夜の梅」を味わう。
これこそ日本の心でしょう。
ところで、羊羹ってちゃんと原材料も記された文書が発見されているのって1862年なんですね。
ってことは、戦国時代に日本に渡ってきた、カステラや金平糖より200年くらい歴史浅いの!?
いやー意外だったなー。ザ・和菓子代表、みたいな顔してたのに。。
とまあ、余談はこのくらいにして、店内レポートです。
店内は電車一車両分くらいの細長いスペース。
そこにズラリとお菓子が並んでおります。
とは言え、いまや日本各地の有名デパートにも出店している老舗和菓子屋さんとして質素です。
京都観光客にはたまらない「京都限定」お菓子です。
白味噌、黒豆など京都由来の原料が入っております。
京都のお土産としてこれ以上格式の高いお土産はない?
京都限定シリーズその2「雲居のみち」。
雲居とは京都御所のこと。抹茶餡、こし餡と2種類展開。
京都土産としてこれ以上ない真っ当なお土産でしょう。
京都限定シリーズその3、「京の香」と「京の山」。
和三盆のお干菓子。これまた京都らしい一品。
お茶が恋しくなるお菓子です。
富岡鉄斎の書が店内に飾られています。
当時の「とらや」の支配人が富岡鉄斎の使いとして、西園寺公望の屋敷に行ったりしたとか。
歴史的エピソードがたくさんありそうです。
うーんそれにしても、羊羹の歴史にはびっくりだ。。そうかー。
とらや京都一条店
京都府京都市上京区烏丸通一条角広橋殿町415
075-441-3111