【半兵衛麩】もはや京都文化を食す! 300年以上の老舗の味はむしろ軽やかでした。





創業1689年、元禄二年。330年以上の歴史を持つ「半兵衛麩」は京都の麩、ゆばのお店。

麩、ゆばと言えば日本食の代表選手ですが、脇役を演じることが多く、それゆえメインにした料理を出すお店は少ない。

さらに言えば「麩ってなに?」と言われかねない21世紀の現代。

そんなもろもろの答えを持ったお店が「半兵衛麩」と言えるでしょう。

半兵衛麩1

「半兵衛麩」への行き方は「おけいはん」(京阪電車)の「清水五条駅」下車、徒歩1分。

牛若丸と弁慶が対決した五条橋のたもとです。

半兵衛麩20

店内は本店の町家をリノベーションしたそうですが、なかなか現代的で居心地いい。

当時のおくどはんなどがディスプレイされてます。

半兵衛麩26

3月に来訪したところ、お雛様飾りが。

いかにも名家のお雛様飾りといった風情で豪華だなー。

半兵衛麩18

店内はなかなかモダンな造り。

大部屋個室やカウンター、テーブル席など広いです。

半兵衛ふ1

さてランチ!

「むし養い」京麸と京ゆばの点心 3500円です。

「むし養い」とは京言葉で、「おなかの中の虫を養う」という意味で、軽食という意味です。

全然、軽食とは言えないほど豪華ですが笑。

半兵衛ふ2

御膳にもられた田楽風の生麩。

もちっとしたお豆腐と蒟蒻の間のような独特の食感。

ちょっと前までは、料亭などでしか供されず、とある主婦から「どう料理すればいいかわからない」と言われたことから、

料理を出すお店を作ったそうです。ま、いまでもどう食べればいいかわからない人多そうですが笑。

個人的はけっこう好きで、お醤油とワサビで刺身風に食べたり、汁物に入れたりすると一気にゴージャスになります。

半兵衛ふ8

焼き麩とゆば。

出汁を吸ってめっちゃ美味い!

半兵衛ふ7

汲み上げゆば。

….う、うまいっ!! 大豆の濃厚さとこの餡、めっちゃ合う。

実はあんまり白い系の食べ物(豆腐、ゆば、そうめん、などなど。米は別)好きじゃないんですが、

これは美味いなー。見直した!

ちなみに京都、奈良あたりは湯葉と書き、日光あたりだと湯波と書きます。

半兵衛ふ6

焼き麩。

こっちは軽やか。

半兵衛ふ5

白味噌ともガッツリ合う生麩。

これはもっとも生麩が生きる食べ方でしょうね。

こんにゃくでは水っぽすぎるし、豆腐では白味噌の甘さ、とろみを受け止め切れてない。

生麩が一番合う。

ちなみに生麩の正体は。。。小麦のグルテンです。

半兵衛ふ

生麩の揚げ浸し。

ぬーー油ともめっちゃ相性いいじゃないですか。

これは生麩、再発見紀行です。

なんか食べててたくさん発見があっておもしろい。

そしてこれだけいろいろな料理を食べててもお腹が軽い。

和食の真髄を味わっております。

半兵衛ふ4

最後は甘味。

真っ白いスイーツの中は。。

半兵衛ふ3

グリーンが美しい抹茶アイスでした。

いやー京都文化の一端を堪能しました。

実は最初「お麩も湯葉も味が薄くてそんなに興味ないなー」と思っていたのですが、

行ってみてびっくり、美味しい、楽しい。

海外の人は絶対楽しいと思うし、日本人でも意外に知らない食文化を知ることができ、

素敵なランチとなることでしょう。おすすめです。

半兵衛麩
京都市東山区問屋町通五条下る上人町433(五条大橋東南側)
075-525-0008

 


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