京都のあじさい寺その2、「三室戸寺」の見逃せない見どころ。
京都のあじさい寺と言えば、一番有名なのが「三室戸寺」。
第二回は三室戸寺のあじさい以外の見逃せない見どころについて。
あじさいだけ見て終わっちゃあもったいない。
行き方はクルマなら京都駅から阪神高速8号京都線経由で約30分。
電車なら京阪電車で「三室戸寺」駅下車、徒歩15分。
周りはこんもりとした山。ちょっと山寺の趣のあるお寺です。
見えてきました本殿。蓮越しに見る本殿は極楽浄土もかくあらん、といった雰囲気です。
三室戸寺の歴史は、770年、光仁天皇が宮中に霊光が照らすのをお喜びになって、
犬養って人に、「この光はどっから来てるの?」とお尋ねになられた。
犬養さんは、霊光の発端を探しにこの地にやって来たところ、千手観音に会い、お寺を建てた。
この地に御室を移したので当初は「御室戸寺」と名付けられたが、
その後、三人の天皇の離宮となったので、「三室戸寺」と言うようになったそうです。
さらに時代は移って、天正元年、織田信長が足利義昭と宇治で戦った際、
お寺として足利側についたので、織田信長に悉く没収されるという事態を引き起こし、
衰退したが、その後なんとか挽回して現在に至る、って感じです。超駆け足解説。
6月はあじさい寺ですが、7月になるとこの蓮の葉の間から蓮の花が咲き乱れる。
これまた圧巻の美しさです。
まー梅雨時の雨に濡れる蓮の葉も全然いい。
お寺の境内は思いのほか広いです。
雨に濡れる甍、石畳、蓮、梅雨時ならではの美しさ。
こちらは江戸時代に建てられた三重塔。
織田信長に没収されたあと、江戸時代に復興したようです。
全国でも珍しい狛蛇の像。宇賀神と言うそうです。
三室戸寺には、カニを助けた娘が蛇に嫁入りを迫れるが、カニが蛇を退治したという伝承が残る。
娘は蛇供養として寺に、宇賀神の木像を奉納した(非公開)。
その木像が老人の頭に蛇の体をしたものだったことから石像が作られたそうです。
撫でると財運がよくなるとのこと。
「山吹や 宇治の焙炉の 匂ふとき」 芭蕉
松尾芭蕉も宇治を訪れております。
歌の意味は、
山吹が咲き誇る時期は、宇治の焙炉(ほうろ。お茶の焙煎に使う)、つまり宇治茶のいい匂いがするころ。
みたいな意味でしょう。
視覚と聴覚を同時に刺激する歌。
なんて書いてるかわからんけど、とにかく雰囲気はある。
若乃花、貴乃花の手形。勝ち運が上がるらしいのだが、兄弟運はめちゃくちゃ下がりそうだ。
紫式部の「源氏物語」の浮舟古石碑もあり。
恋に揺れる女性、浮舟の悲運が描かれる。
立て札の説明を読んでも、なぜここに石碑があるのかよくわからず。
ほんとに寺社仏閣の立て札って、わかりづらい笑。
文章がヘタ。または意味を伝わらせようという気持ちが感じられない笑。
わざと難しくしてる気がしてならない。
撫でると金運が上がる龍頭。
織田信長VS足利義昭の戦いの際、三室戸寺は足利側について負けたため、
悉く没収された。鐘も没収され、豊臣秀吉の部下、増田長盛の手に渡る。
長盛は鐘の龍頭の部分だけ切り取り、床の間の置物とした。
が、それ以来、病が続き、鐘の祟りと思い、返還しようとしたが断られる。
そこで、今度はお願いして祈祷してもらったところ、たちどころに病は治った。
鐘帰る、金帰るってことで撫でると金運アップだそう。
まーとにかく、平安時代、戦国時代、江戸時代と時代の移り変わりの中で、
いろいろなエピソードを持つお寺ですねー。
三室戸寺
京都府宇治市莵道滋賀谷21
0774-21-2067
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